- 05/11/02 : Web型RSSリーダ「FEEDBRINGER.net」がポッドキャスティングに対応
- 05/10/09 : 5分ですぐわかる先月のポッドキャスティングニュース2005年9月版
- 05/09/20 : 5分ですぐわかる先月のポッドキャスティングニュース2005年8月版
Web型RSSリーダ「FEEDBRINGER.net」がポッドキャスティングに対応
[5分で先月を知るNews]
webブラウザからポッドキャストを聴くというのは一つのスタイルになるかも知れません。
Podcasting (ポッドキャスティング) 対応で音楽コンテンツをフィード配信するブログやニュー ス、コンテンツ配信サイト、インターネットラジオからのフィード内のコンテンツを FEEDBRINGER.net のプレイヤーで再生することができます。
(株)オープングルーヴ提供のWeb型のRSSリーダ「FEEDBRINGER.net」がポッドキャストの試聴に対応しました。リリースの7/25から3ヶ月余り、満を持してのポッドキャスト対応です。
同じWeb型RSSリーダでポッドキャストに対応しているものとしては、Podiumでも取り上げた事のあるGoogleReaderやマイニフティ等がありますが、今後Web型RSSリーダでは、Webブラウザ上でのポッドキャスト試聴が標準的な機能となるかも知れませんね。
今回ご紹介する FEEDBRINGER.net も使い勝手は他の例と同様です。ポッドキャストに対応したRSS Feedを表示させると、以下のような再生コントローラーが現れて、その場で聴く事が出来ます。
Web型のRSSリーダを使ってみたい方、既存のRSSリーダでポッドキャスト対応のRSS Feedが増えてきた方、一度お試しになられてはいかがでしょうか。無償でユーザー登録が可能です。
【関連情報】
- FEEDBRINGER.net
- (株)オープングルーヴ
- GoogleのRSSリーダー「Google Reader」はポッドキャストに対応している(Podium : 2005/10/10)
- カスタムポータルサイトのマイニフティがポッドキャストに対応(Podium : 2005/10/6)
5分ですぐわかる先月のポッドキャスティングニュース2005年9月版
[5分で先月を知るNews]
また、月初には大きなニュースがあった。AppleがiPod nano、そしてiTunes5を発表したのだ。iPod nanoはもちろんポッドキャスティングに対応しており、発売直後から一気に他社のシェアを切り崩している。
iPod nanoを早速手にし、快適なポッドキャストライフを送るユーザーがいる一方で、iTunes5のバグにより混乱におちいる不幸なユーザーもいた。
AMラジオ局が次々に参入
9月は、AMラジオ局のポッドキャスティング対応が続々発表・開始された。
10/3から放送開始する番組が多い。
ラジオ日本のパケディオや、TBSラジオのpodcasting954、ニッポン放送のPodcasting STATIONの3局が開始を発表している。
また、その3局に先駆けてポッドキャスティングをスタートさせていたのが文化放送の「Podcast QR」だ。大竹まことの「少年ラジオ」をメインに既存の放送をポッドキャスティングに載せ替えているのだが、なかなか面白い。
そして、9月の話題ではないがAM局の話をするならこの局ははずせない。IBC岩手放送では既に8月からポッドキャスティングを行っている。AM局としては初だった。
(IBCポッドキャスティング)
Podiumでお伝えした記事を振り返っておく。
- Podium: AMラジオ、ケータイ、PC、ポッドキャスト連動型ラジオ番組
- Podium: TBSラジオ「Podcasting954」でポッドキャスト配信開始。最初の配信は、森本毅郎の「朝刊読み比べ」
- Podium: ニッポン放送のポッドキャスティング
- Podium: 文化放送のポッドキャスティング
- Podium: 岩手のニュースをポッドキャスティングで配信!:IBCポッドキャスティング
iPod nano発売開始
9月8日、Appleから3つの新製品が発表された。(Podium: AppleがiPod nano(iPod ナノ)、iTunes5.0、iPod携帯電話の新製品3つを発表)
iPod nanoは非常に大きなインパクトがあった。nanoが登場したことでiPod miniがラインナップから消えている。容量が2GB,4GBの2モデルなので、iPod miniが担当していた容量をカバーしている。
iPod nanoの製品的な特徴は、iPod miniが採用していたハードディスクタイプではなく、iPod shuffleが採用しているメモリ型であることだ。
実用面での特徴は、言うまでもなく「小さい、薄い、軽い」だ。
その特徴が市場に受け入れられて、一気に他社のシェアを奪っている。
BCNランキングの9/14(iPod nano発売翌週)付け記事によると、シェアを伸ばした、というより一気に奪い取ったと言いたくなるような驚異的な増加を見せている。
販売台数ベースでみると、アップルは前週比で48%増加させている一方、ソニーは前週比で19.8%の減。上位5社の中で最も下げ幅が大きかったのが、当然ながら既に撤退を決めているRioで約23.8%減、次がiRiverで20.7%減と大きな影響を受けている。逆に比較的影響が小さかったのがクリエイティブメディアで、4.1%の減にとどまった。
また、9/28の時点で3週連続シェアトップという結果もでており、売れ行きは好調のようだ。実際、9月末に筆者が立ち寄ったAppleStore心斎橋店では、白の4GBタイプ以外はすべて売り切れ、お取り寄せになっていた。
そんなAppleStoreのスタッフ達は早速、iPod nanoをアームバンドで二の腕にくくりつけて業務をこなしている。
実際にその姿を見ると、軽くて小さくて、運動中に使うのには最適であるように感じる。思わずセットで欲しくなる一品だ。
iTunes5公開
iPod nano発売開始と同日、iTunes5が公開された。このiTunes5にはいくつかの不具合があったものの、Appleからは何の発表・対応もなかったために一部では混乱が起きていた。(Podium: iTunes5へのバージョンアップ時にはご注意を!、Podium: iTunes5のバグは深刻)
これは、バージョンアップ後にiTunesが使えなくなったり、ポッドキャストの番組が全部(又は一部)消えてしまったりする現象だった。
その後、Appleからは修正版のiTunes5.0.1がリリースされている。(9月20日。アップル - サポート - ダウンロード - iTunes 5.0.1)
ただし、修正の内容に関しては公開されておらず、結局どのような不具合だったのか、また本当に不具合が解消されているのか、といったことが、完全には検証不可能な状態だ。ここはしっかり情報開示して、ユーザーの信頼を勝ち取って欲しいところだ。
また、筆者の環境では遭遇していないのだが、このような不具合もあるようだ。
iTunes Music Store で曲を購入してみたが、エラー画面が表示され、ファイルがダウンロードされないというトラブルもあったようだ。iTunersライブラリのMP3ファイル自体は、ネットワークストレージに逃がしているとのことだが、その環境で購入すると必ず同じエラーが出て、ダウンロードできないという(いずれも iTunes5.0.1利用時)。
ネットワークストレージにすべての音楽データを保管して利用している、というような場合に遭遇するようなので、注意されたい。
国内のポッドキャスト対応サービス増加
国内ではポッドキャスティングに対応するサービスが2カ所あった。ワブログとらじろぐ、だ。
ワブログは昨年からブログサービスを行っていたが、9/25にポッドキャスティングに対応した。(Podium: ワブログがポッドキャスティングに対応)
また、ラジログは9/28に新しく立ち上げられたサービスだ。(Podium: 国内で新たなポッドキャスト ホスティングサービス「らじろぐ」が登場)
シックス・アパートもポッドキャスティングに対応
国内でも新規サービスが相次いでいるが、シックス・アパートもポッドキャスティングに対応してきている。同社が提供する「TypePad」の最新版1.6で、ポッドキャスティングに対応したのだ。
「TypePad」は、ニフティの「ココログ」やNTTコミュニケーションズの「ブログ人」などのブログサービスで採用されている。
つまり、TypePadがポッドキャスティングに対応するということは、そのTypePadを採用しているブログサービスがポッドキャスティングに対応できるようになるということだ。今後ますますポッドキャスティング対応のサービスが増えていくものと思われる。
一方、同社が提供しているMovableTypeの最新版(3.2)では、ポッドキャスティング対応が見送られている。
現れ始めたポッドキャスト検索エンジン
今月はポッドキャストの検索エンジンの話題も目立った。国内初となるAsk.jpによるポッドキャスト検索。最短検索がウリのブログ検索サービスであるが、検索時に「Podcast有り」オプションを指定することで、ポッドキャストだけに絞った検索も行えるようになっている。(Podium: Ask.jp ブログ検索サービスを開始。ポッドキャスティングの検索も可能に。)
さらに、海外でも大きな動きがあった。あのAOL(America Online)が、「Podscopeの検索エンジンを使って新たにポッドキャスト検索サービスを立ち上げる予定」と報道され、注目されたのだ。ところが、9/14のリリースであったにも関わらず続報は無い。計画が遅れているのだろうか。
また、「Loomia」という全く新しいポッドキャスト検索サービスも始まった。こちらは、視聴しているポッドキャストの管理機能も含めたユーザー登録型統合サービスの一部として検索機能を有しているものだ。Podium: ポッドキャスト検索&管理サイト「Loomia」始動
面白い番組を探したいという欲求は国内外問わず同じであり、今後も新たなポッドキャスト検索サービスの登場が予想される。
5分ですぐわかる先月のポッドキャスティングニュース2005年8月版
[5分で先月を知るNews]
iTMS日本版は好スタート
8月4日、待望のiTMS日本版がスタートした。インターネット上のメディアが大きく取り上げただけではなく、テレビのニュースなどでも大きく報じられた。
スタート時点での曲数は100万曲。他のオンラインミュージックストアを大きく引き離す量だった。価格はほとんどの曲が150円で一部200円という価格設定をしている。
一部では、「曲数は確かに100万曲と豊富だが、肝心の日本国内でメジャーな楽曲が購入できない」という問題が指摘されていた。
例えばソニーミュージックエンターテインメントとは契約が結ばれていないため、「DREAMS COME TRUE」や「THE BOOM」の楽曲は提供されていないのだ。
(9月に入ってからの一部報道では、交渉が進められているとの情報もあるようなので、今後に期待したい。)
また、スタートからわずか4日後には、販売曲数が100万曲に達したとの発表もあった。これは国内他社を大きく引き離すペースで、ひとまずiTMSのスタートはうまく飾れたようだ。
また、本題の「ポッドキャスト」ディレクトリにも日本のポッドキャスト番組が登録されている。スムーズに登録される番組もあれば、なかなか登録されずやきもきしている番組もあるようだ。
FM放送局が相次いで参入
8月4日スタートのiTMSと前後して、FM放送局も相次いでポッドキャスティングの配信を開始している。
TOKYO FMでは「Honda SWEET MISSION」がポッドキャスティングに対応。
パンツェッタ・ジローラモやセイン・カミュ、はたまたフローラン・ダバディといった有名人が番組を盛り上げている。
同じく東京のJ-WAVEはジョン・カビラによるサッカー没入コーナー「J-WAVE GOOD MORNING TOKYO」と、クリス・ペプラーによる最新上位チャートや注目の初登場曲を紹介する「TOKIO HOT 100」の二大人気番組を配信開始している。
TOKIO HOT 100を聞いていると、番組が終わったと思いきや、もう少し続きがある。
「おっと、そういえば・・・」と、J-WAVEのi-modeサイトでTOKIO 100の全100曲を着メロ配信している事を宣伝している。
何度も聞くと飽きるが、冒頭にいきなりコマーシャルを入れられるよりはスマートな手法である。また、「あ、そうそう」という切り出しで、リスナーにとって得な情報を伝えるのを忘れていた、という雰囲気なので嫌みがない。時間はピッタリ30秒間。
JFN(全国FM放送協議会)はライフスタイルレコメンドサイト「Reco」を開始した。WEBサイトではあまりポッドキャスティングを押し出しておらず、たくさんあるサービスのうちのひとつという位置づけのようだ。
JFNに加入しているFM放送局(全国38局)では積極的にRecoの宣伝を行っているが、その中でもポッドキャスティングに言及していない。
大阪ではFM802が「 Podcast802 」を開始している。こちらも今後本格的な番組展開を考えているようだが、現在のところは、すでに放送している番組をポッドキャスティング用に再構成したものを放送している。
兵庫では、神戸にある放送局Kiss-FM KOBEが「KissLivlyPodcasting」を9月上旬から開始すると発表があった。こちらは発表のみで実際の番組は配信されていない。当初は3番組の構成でスタートすることが告知されている。
また、AMでは初となるIBC岩手放送がIBCポッドキャスティングを開始した。岩手の花巻弁全開で配信されているJENGO de 英語は非常に面白い試みだ。
海外ではベンチャーキャピタルやエンジェルの動きが活発化
8月10日はポッドキャスティング界に大きなニュースが二つあった。一つはAdam Curry氏と相棒Ron Bloom氏が運営するPodShowが、Sequoia Capital とKleiner Perkins Caufield & Byersから885万米ドル(約9億7千3百万円)の投資を確保したことだ。
もう一つはディレクトリサービスOdeoが、金額は未公開だが投資を受けると発表したことだ。
どちらもポッドキャスティング界では有力なプレイヤーであり、今後が期待されている。
特に、10億円近い投資を獲得したPodShowが今後どのようなサービスを展開して行くのかに注目が集まっている。同社はPodsafeMusicNetworkも運営しており、ポッドキャスティングへ良質な楽曲を提供する試みも行っている。
ポッドキャスティングにスポンサーが付く例も登場
一方、ポッドキャスティング番組を放送する際にスポンサーが付く例も登場した。世界的に有名なブランドとして地位を築くことに成功した「Lexus」である。Lexusは、全米オープンポッドキャスト(全米テニス協会による全米オープンテニスの番組)の広告主となり、そのブランド力をアピールしている。
ちなみに、Lexusはトヨタ自動車が持つブランドであり、8月30日には日本国内でもブランド展開を始めている。トヨタ本体とは全く別個のブランドとしてアピールしていくそうだ。
ポッドキャスティング関連ツールもいくつかリリース
8月にはいくつかのポッドキャスティング関連ツールが登場している。
まず国内では、株式会社ボイスバンク(ケロログ運営元)が「Alligator」というポッドキャスティングのアグリゲーションソフトを公開した。
これは現在ベータ版だが、iTunesとの連携機能を備えている。
また、同社はポッドキャスティングやビデオキャスティングなど、ブログの形態でRSSを利用して配信されている各種のサービスを「ブログキャスティング(BLOGCATING)」と位置づけ、積極的に展開している。
そのほかにも、携帯電話でポッドキャスティングが扱えるツールが登場している。
海外では、米(Los Angeles)企業Pod2Mobが2005年8月22日、携帯電話にポッドキャストを配信するソフトウェア(ベータ版)、Pod2Mobを公開した。
国内では、携帯アプリ版RSSリーダー『どこでもニュースリーダー』α版が公開されている。現在のところDocomoでのみ使用可能だが、作者によると今後はVodafoneやauでも利用できるようにしていきたいとのことだ。
また、携帯電話用にデータを変換するサービスも始まっている。
pcas.jp(ピーキャス)という名前で、FOMA、 au WIN、 Vodafone 3Gといった、第3世代携帯電話で再生できるように音声ファイルを変換するサービスを提供している。
世界中の人気ポッドキャストを一望するPopcasts
手前味噌で恐縮だが、「Podium」からもポッドキャスト関連サービスをリリースした。 様々なポッドキャストのディレクトリからTop10情報を集約して一度に閲覧出来るようにしたサービスサイト「Popcasts」である。国内を対象とした日本語版と英語圏に対応した英語版を公開しており、かつてないサービスとして好評を頂いてる。既に日英以外の言語にも対応して欲しいという依頼も頂いており、今後あらゆる言語の人気ポッドキャストを一望出来るサービスとして展開していく計画である。
どのポッドキャストを聞いて良いのか分からない方に是非使ってみて頂きたい。
スペースシャトルからもポッドキャスティング
先月のニュースの中で、非常に面白かったのはスペースシャトルからもポッドキャスティングが配信されたことだ。
NASAの発表によると、録音はインドネシア上空、スペースシャトル「ディスカバリー号」の中で行われた。話し手は、史上初めて宇宙での機体修理に成功したSteve Robinson飛行士である。その時の様子を「一生かかっても決して十分に描写できない」体験と語っている。
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